2026年6月5日、Friday Facts #441「Space logistics improvements(宇宙物流の改善)」が公開されました。今回のテーマは、2.1アップデートに向けた宇宙プラットフォーム周りの物流まわりの改善です。ロケットへの積載ロジックからプラットフォーム間の輸送、レーダーによる艦隊連携まで、宇宙ロジスティクスを一段と扱いやすくする変更が盛りだくさんでした。担当はGenhisとKlonanの2名。本記事では主要トピックを日本語でまとめています。
混載ロケット(Mixed Rockets)― Genhis
これまで宇宙プラットフォームの建設では、プレイヤーのスタイルが二分されていました。1種類のアイテムをロケット満載で打ち上げて段階的に建設していく派と、複数の種類をまとめて積み込み、打ち上げのムダを最小化したい派です。開発チームは実装が複雑になることを嫌って長らくこの機能を避けてきましたが、2.1のウィッシュリストに挙がっていたこともあり、ついに「1本のロケットに複数種類のアイテムを混載する」機能が実装されました。
積載ロジックは、リクエストを順番に処理し、リクエスト数が少ないものから先に着手します。これらは単発の建設リクエストや重要アイテムであることが多いため、大量に流れるバルク品よりも優先して届けたい、という考え方です。1本のロケットを満たすだけの未充足リクエストが無い場合は、「最もリクエストされているアイテムを選んで多めに積む」(どうせ後でもっと欲しくなるだろうから)という挙動になります。
現状のバッチ処理は「要求された全アイテムが収まる、利用可能な最小のロケットを選ぶ」というロジックです。本来はもっと賢く、複数の小型ロケットに荷物を分割する方法も考えられますが、まずはこの実装からスタートとのこと。在庫が極端に不足しているケースでは、フォールバックとして従来どおり単一アイテムのロケットに戻る仕組みも用意されています。
プラットフォーム建設のデッドロック解消
2.0リリース後に報告されたバグとして、ハブ(hub)のインベントリ空きが全建設リクエスト分を収めきれない場合に、プラットフォーム建設がデッドロック(行き詰まり)してしまう問題がありました。
この修正のため、アイテムのプロトタイプにリクエスト優先度API(request priority API)が追加され、プラットフォーム基盤(platform foundations)とカーゴベイ(cargo bays)に対して有効化されました。これにより、建設の根幹となる重要インフラが優先的に確保され、行き詰まりが解消されます。あわせて、プラットフォームに十分な供給がある場合でもすべてのゴーストが再び建設リクエストへと変換され、未建設エンティティが要求するアイテムも対象に含まれるようになりました。
さらに「カスタム最小ペイロード(custom minimum payload)」の挙動も見直され、ロケットは「リクエスト量」または「物流ネットワーク内の在庫量」のいずれか少ない方を上限として、可能な限り多くのアイテムを積み込むようになりました。
ロケットのMod対応強化
今回の内部書き換えにより、ロケットの積載重量上限(lift weight)がMod可能になりました。積載ロジックは最適なパッキングを総当たりで探すのではなく、「要求された全アイテムが収まる、利用可能な最小のロケットを選ぶ」というシンプルな方針です。
ロケット容量のツールチップはデフォルトのユーティリティ定数を参照しているため、Modで追加したサイロは基準値に対する「倍率」として機能させられます。また、ロケットサイロのインベントリは動的になり、アイテムが(物理的に、あるいはリモート操作で)追加・削除されるたびにスロット数が自動的に増減するようになりました。
Modder(Mod制作者)は launch_to_space_platforms プロトタイプパラメータを通じて、「重量制限あり・スロット数無制限」か「重量制限なし・スロット数制限あり」のどちらのインベントリにするかを選択できます。
宇宙プラットフォームの改善 ― Klonan
任意の場所からインポート(Import from: Any)
軌道リクエスト(orbital requests)では、これまでアイテムのインポート元となる惑星を1つ指定する必要がありました。今回からは指定欄を空欄にすると「すべての場所からインポート」として扱われます。燃料セルや修理パックのように、どの惑星からでも構わないので欲しい、というアイテムに便利です。
ゴミを抱えたまま出発しない(No Leaving with Trash)
プラットフォームは出発前にゴミスロット(trash slots)が空になるのを待つようになりました。これにより、不要なアイテムを抱えたまま移動して意図しない目的地に運んでしまう事故を防げます。投棄ロジックの状態を示す新しいインジケータも追加されています。
プラットフォーム間の輸送(Platform to Platform)
軌道上にある別のプラットフォームとアイテムを送受信できるようになりました。軌道リクエストでは供給元を「Planet(惑星)」「Platforms(プラットフォーム)」「All(すべて)」から選択します。提供する側は「provide to platforms(プラットフォームへ提供する)」のチェックボックスを有効にする必要があります。これにより、バッファ用のプラットフォームを用意したり、軌道上で組み立てを行う戦略が可能になります。
ハブによるリクエスト設定(Hub Set Requests)
回路ネットワーク連携が強化され、「Set requests(リクエストを設定)」を使ってプラットフォームのリクエスト内容を回路から制御できるようになりました。信号の自己減算(self-subtraction)を利用すれば、「Read contents(内容を読み取る)」と組み合わせて運用することも可能です。手動で惑星を指定しなくても、回路でプラットフォーム物流を自動化できます。
レーダーのユニバースモード(Radar Universe Mode)
レーダーが新たに「ユニバースモード(Universe mode)」で動作できるようになりました。SignalIDを使ってチャンネルを指定すると、同じユニバースチャンネルを持つレーダー同士が、プラットフォームや惑星をまたいで信号を送受信します。これにより、艦隊(フリート)の連携や、宇宙全体をまたいだ物流制御が実現できます。
新しいロケットサイロのアニメーション
ロケットサイロのグラフィックも刷新されました。サイロが製作中かどうかが一目で分かるようになり、ロボットがアイテムを出し入れするためのハッチも見えるように描き込まれています。
まとめ
今回のFFFは、Space Ageの宇宙ロジスティクスを「より少ない手間で、より賢く回す」ための地道な改善が中心でした。混載ロケットによる打ち上げ効率の向上、プラットフォーム間輸送やユニバースレーダーによる艦隊運用の自由度アップ、そして回路連携の強化は、宇宙拠点を多数運用しているプレイヤーほど恩恵が大きいはずです。2.1での実装が今から楽しみですね。
出典:Factorio公式ブログ – Friday Facts #441 “Space logistics improvements”(2026-06-05)