2026年10月9日に Friday Facts #448「Tuning platforms」 が公開されました。担当は Bilka、CodeGreen、Carl の3名。今回は実験版 2.1 で導入された宇宙プラットフォーム周りの挙動(隕石ダメージと加速)を、コミュニティのフィードバックを踏まえて再調整したという内容が中心です。さらにコミュニティ製シナリオ「Biter Battles」の紹介も。主要トピックを日本語でまとめます。

隕石ダメージの再調整(担当:Bilka)

宇宙プラットフォームが隕石から受けるダメージの仕組みが見直されました。バージョン2.0では、隕石は衝突時に減速し、一定量のダメージを与えると消滅する方式でした。2.1では隕石自身がHP(体力)を持ち、衝突のたびにダメージを受ける「HPベース」の方式へ変更。これにより、隕石の残りHPからダメージ量が予測しやすくなり、見えないカウンターに頼らずに済むようになりました。

ただし当初は問題がありました。速度に依存しないアルゴリズムのため、停止中のプラットフォームでもダメージが軽減されず、ヴァルカナス周回軌道などで中型隕石がプラットフォームを一撃で破壊してしまう事態が発生したのです。

そこで段階的に次の調整が行われました。

  • 2.1初期:宇宙プラットフォームハブのHPと各種耐性を強化。
  • 2.1.13:停止中プラットフォームへのダメージを90%軽減。
  • 2.1.21:中型隕石のダメージを、移動中のプラットフォームには2000、停止中には100へ調整。2.0の感覚に近づけた。

これにより、ダメージの予測しやすさを保ちつつ、序盤の飛行や危険な軌道でのストレスを軽減する落としどころに着地しました。

加速と抗力の計算を「質量ベース」へ(担当:CodeGreen)

これまで宇宙プラットフォームの最高速度は「横幅」に大きく左右されていました。抗力(ドラッグ)の計算式に横幅が強く効いていたためです。しかしこの仕様には次のような問題が指摘されていました。

  • コミュニティの投票では横幅メカニクスを「嫌い」が約50%に対し、「好き」はわずか約10%。
  • 縦に細長い、いわゆる「鉛筆型(pencil ship)」の設計が有利になりすぎていた。
  • 横幅が1タイル増えるだけで、縦1列まるごと埋めるのと同程度に速度が落ちてしまう。
  • スラスターの射程制限を逆手に取った「スラスター積み重ね」が有効な抜け道になっていた。
  • プラットフォームのツールチップに横幅の情報が表示されていなかった。

そこで抗力の計算を横幅ベースから「質量ベース」へ変更。新しい計算式は (重量 / 200) ^ 0.8 で、200は基礎タイル1枚分の質量を表します。これによる狙いと効果は次の通りです。

  • 形状の影響が小さくなり、コンパクトな設計が報われるようになる。
  • 横幅の広いプラットフォームも、推力と質量のバランス次第で高速を出せる。
  • 設計の幅が広がる。細長い船も引き続き有効だが、一強ではなくなる。
  • 横幅を広げる設計がペナルティにならなくなった。

調整にあたって CodeGreen は既存の計算式を Desmos でグラフ化し、コミュニティから寄せられたブループリントで検証。最終的なパラメータは V453000 と協力して詰めたとのこと。新しい式では横幅の広い設計がやや有利になる一方、無限に長いプラットフォームは抑制されます。多くの設計は最初はわずかに遅くなるものの、横幅を広げることで速度を伸ばせるようになり、大きく割を食うのはスラスター積み重ねの抜け道だけ、という結果になりました。

コミュニティ紹介:Biter Battles(担当:Carl)

「Biter Battles」は M3wM3w が2018年に制作した対戦型シナリオです。2つ以上のチームが隣接して工場を建設し、サイエンスパックをバイター(虫)に与えて相手の拠点を攻撃させます。相手の拠点を先に破壊したチームの勝ち、というルールです。参加方法は次のように用意されています。

  • カジュアル:BiterBattles.org のサーバーが24時間稼働し、登録不要でバニラの試合に参加できる。
  • ランク戦:Factorioアカウントの連携が必要な「BB League」ラダー。
  • 大会:3対3の「BB Cup」が年3回開催され、試合は配信される。Summer Cup は4桁の視聴者数を記録した。

観戦の参考資料として、Zaspar & Dalvos の実況や、AntiElitz による Summer Cup 準決勝の視点からの配信が Twitch で視聴できると紹介されています。

まとめ

今回のFFFは、実験版2.1で導入された宇宙プラットフォームの挙動を、コミュニティの声をもとに丁寧に調整し直した「チューニング回」でした。隕石ダメージはHPベースで予測しやすくしつつストレスを軽減し、加速の抗力計算は横幅依存から質量依存へ変更して設計の自由度を広げる——いずれもプレイ体験を底上げする変更です。あわせて紹介された対戦シナリオ「Biter Battles」も、Factorioの奥深い遊び方のひとつとして注目です。

原文:Factorio公式ブログ – Friday Facts #448「Tuning platforms」(2026年10月9日)