Factorioの中盤から終盤にかけて、原子力エネルギーは工場のエネルギー供給を劇的に変える技術です。しかし、ウラン処理は他の資源と異なり、複雑な処理チェーンを持っています。この記事では、ウラン鉱石の採掘から燃料セルの製造、コバレックス濃縮プロセス、再処理まで、ウラン処理の全工程を詳しく解説します。
1. ウラン鉱石の採掘:硫酸が必要!
ウラン処理の第一歩は、ウラン鉱石の採掘です。しかし、ウラン鉱石は通常の電動掘削機だけでは採掘できません。これが他の鉱石と決定的に異なるポイントです。
採掘に必要なもの
- 電動掘削機(Electric mining drill)
- 硫酸(Sulfuric acid)— パイプで掘削機に供給
電動掘削機にパイプで硫酸を接続する必要があります。掘削機1台あたり、ウラン鉱石1個の採掘に硫酸10単位を消費します。硫酸は化学プラントで「硫黄 + 鉄板 + 水」から製造できます。
採掘ラインの構築手順
- ウラン鉱石パッチの上に電動掘削機を配置
- 化学プラントで硫酸を製造するラインを構築
- パイプまたはパイプ地下で掘削機まで硫酸を輸送
- 掘削機の液体入力ポートにパイプを接続
- 採掘されたウラン鉱石をベルトまたはロボットで回収
重要なポイント:硫酸の供給が途切れると採掘が停止します。安定した硫酸供給ラインを確保しましょう。タンクを設置してバッファを持たせるのがおすすめです。
2. 遠心分離機でのウラン処理
採掘したウラン鉱石は、そのままでは使えません。遠心分離機(Centrifuge)で処理する必要があります。
ウラン処理のレシピ
- 入力:ウラン鉱石 10個
- 処理時間:12秒
- 出力:
- ウラン235(U-235):0.7%の確率
- ウラン238(U-238):99.3%の確率
ここで重要なのは、U-235の出現確率がわずか0.7%しかないということです。つまり、約143回の処理で1個のU-235が得られる計算になります。U-238は大量に手に入りますが、U-235は非常に貴重です。
なぜU-235はこれほど希少なのか?
これは現実の物理学を反映しています。天然ウランに含まれるU-235の割合は約0.7%で、残りのほとんどがU-238です。Factorioはこの現実の比率をそのままゲームに取り入れています。核燃料として使えるのはU-235であり、この希少性がウラン処理チェーン全体の設計を左右します。
遠心分離機の配置のコツ
遠心分離機は3×3タイルの大型設備です。処理に12秒かかるため、十分な量のU-235を確保するには複数台の遠心分離機を並列稼働させる必要があります。初期段階では10〜20台は欲しいところです。
分離されたU-235とU-238は、それぞれ別のチェストやベルトに仕分ける必要があります。フィルターインサータやスプリッタを使って分別しましょう。
3. ウラン燃料セルの製造
原子炉で使用する燃料セルのレシピは以下の通りです:
ウラン燃料セルのレシピ
- U-235:1個
- U-238:19個
- 鉄板:10枚
- 製造時間:10秒
- 出力:ウラン燃料セル 10個
1個のU-235から10個の燃料セルが作れます。燃料セル1個で原子炉は200秒(約3.3分)稼働するため、燃料セル10個で約33分の稼働が可能です。
U-235が希少なため、燃料セルの製造は安定供給が課題になります。後述のコバレックス濃縮プロセスが解決の鍵です。
4. コバレックス濃縮プロセス:U-235量産の切り札
コバレックス濃縮プロセス(Kovarex enrichment process)は、ウラン処理におけるゲームチェンジャーです。このプロセスにより、U-235を実質的に無限に増やすことができます。
コバレックス濃縮のレシピ
- 入力:U-238 × 40 + U-235 × 3
- 処理時間:60秒
- 出力:U-238 × 41 + U-235 × 5
差し引き計算
- U-235:5 − 3 = +2個の純増
- U-238:41 − 40 = +1個の純増
つまり、60秒ごとにU-235が2個ずつ増えていきます!最初に3個のU-235を投入すれば、あとは自動的にU-235が増え続けます。
コバレックスの起動条件
コバレックスを始動するには、最初にU-235を3個集める必要があります。通常の遠心分離で0.7%の確率でしか得られないU-235を3個集めるには、かなりの時間と遠心分離機が必要です。
起動までの目安:
- 遠心分離機10台で約25〜30分
- 遠心分離機20台で約12〜15分
- 遠心分離機5台では1時間以上かかることも
早めに遠心分離機を多数配置して、コバレックスの起動を急ぐのが効率的なプレイのコツです。
コバレックス用の遠心分離機は何台必要?
原子炉の規模に応じて、コバレックス用の遠心分離機の必要数が変わります:
- 原子炉1基:コバレックス遠心分離機1台で十分(余裕あり)
- 原子炉2基(隣接ボーナスあり):1台で対応可能
- 原子炉4基(2×2配置):1〜2台
- 原子炉8基以上:2〜3台
コバレックスは60秒で2個のU-235を生産するため、1台で毎分2個のU-235を供給できます。原子炉1基は燃料セル1個で200秒稼働し、燃料セル10個にU-235が1個必要なので、原子炉1基あたり約0.003個/秒のU-235消費です。コバレックス1台で十数基の原子炉を賄えます。
コバレックスのレイアウト例
コバレックス遠心分離機のセットアップでは、以下の点に注意しましょう:
- U-235とU-238の入力を確保(それぞれのチェストから供給)
- 出力のU-235とU-238を分別回収
- U-235の3個を遠心分離機内に保持する仕組みが重要
- 余剰のU-235のみを外部に出力するよう、回路条件やフィルターを設定
よくある方法は、出力側のインサータに「U-235 > 3」の回路条件を付けて、遠心分離機内に常に3個のU-235をキープする設計です。これにより、コバレックスが止まることなく連続稼働します。
5. 使用済み燃料セルの再処理
原子炉で使い終わった使用済み燃料セルは、捨てずに再処理しましょう。
再処理のレシピ
- 入力:使用済み燃料セル × 5
- 処理時間:60秒
- 出力:U-238 × 3
得られるU-238はコバレックスの原料や弾薬の製造に使えます。再処理により資源を無駄なく活用できるため、必ずセットアップしておきましょう。
再処理ラインの構築
- 原子炉から使用済み燃料セルをインサータで回収
- 回収した使用済み燃料セルを遠心分離機に投入
- 出力されたU-238をメインのウラン処理ラインに合流
6. ウラン燃料サイクル全体図
ウラン処理の全体的な流れを整理しましょう:
メインサイクル
ウラン鉱石(+硫酸)
↓ 電動掘削機
ウラン鉱石
↓ 遠心分離機(ウラン処理)
U-235(0.7%) + U-238(99.3%)
↓ ↓
├→ 燃料セル製造 ←┘(+ 鉄板)
↓
ウラン燃料セル × 10
↓ 原子炉
使用済み燃料セル
↓ 遠心分離機(再処理)
U-238 → メインラインに合流
コバレックス濃縮サイクル
U-238 × 40 + U-235 × 3
↓ 遠心分離機(コバレックス)
U-238 × 41 + U-235 × 5
↓
純増:U-235 × 2 → 燃料セル製造へ
純増:U-238 × 1 → ストックへ
完全なフロー
硫酸プラント ──→ 掘削機 ──→ 遠心分離(処理)──┬→ U-235 ──→ コバレックス ──→ U-235増産
└→ U-238 ──→ コバレックス原料
↓
燃料セル製造 ←── U-235余剰分
(+ U-238 + 鉄板)
↓
原子炉で使用
↓
使用済み再処理 → U-238回収
7. 生産比率:原子炉ごとに必要な遠心分離機の数
効率的な原子力発電所を設計するために、生産比率を把握しましょう。
原子炉1基あたりの消費
- 燃料セル消費:1個 / 200秒 = 0.3個/分
- U-235消費:0.03個/分(燃料セル10個でU-235が1個)
- U-238消費:0.57個/分(燃料セル10個でU-238が19個)
必要な設備数の目安
| 原子炉数 | 出力(MW) | ウラン処理遠心分離機 | コバレックス遠心分離機 | 燃料セル組立機 |
|---|---|---|---|---|
| 1基 | 40MW | 5〜10台 | 1台 | 1台 |
| 2基(隣接) | 160MW | 10〜15台 | 1台 | 1台 |
| 4基(2×2) | 480MW | 15〜25台 | 1〜2台 | 1台 |
| 8基 | 1.12GW | 25〜40台 | 2〜3台 | 1〜2台 |
※隣接ボーナスにより、原子炉を隣り合わせに配置すると出力が大幅に増加します。2×2配置は最も効率的な初期構成です。
8. 核燃料:列車を超高速化!
ウランの用途は原子炉だけではありません。核燃料(Nuclear fuel)は列車用の最強燃料です。
核燃料のスペック
- エネルギー量:1.21 GJ(ギガジュール!)
- 加速ボーナス:+150%
- ロケット燃料(1.21GJ)と同等のエネルギーだが、加速ボーナスが桁違い
核燃料のレシピ
- 入力:ロケット燃料 × 1 + U-235 × 1
- 出力:核燃料 × 1
核燃料を使った列車はものすごい加速力を持ち、長距離輸送の効率が大幅に向上します。コバレックスでU-235が安定供給できるようになったら、ぜひ列車燃料を核燃料に切り替えましょう。列車の速度と加速が劇的に改善されます。
9. ウラン弾薬と原子爆弾
ウランは軍事面でも強力な素材です。
劣化ウラン弾(Uranium rounds magazine)
- レシピ:通常弾薬マガジン × 1 + U-238 × 1
- 通常弾のダメージを大幅に強化
- U-238は大量に余るため、惜しみなく使える
- タレット防衛の火力を大きく引き上げる定番アップグレード
ウラン砲弾(Uranium cannon shell)
- レシピ:砲弾 × 1 + U-238 × 1
- 戦車や砲塔の火力を強化
原子爆弾(Atomic bomb)
- レシピ:ロケット制御ユニット × 10 + 爆薬 × 10 + U-235 × 30
- 広範囲を一撃で壊滅させる最終兵器
- 巨大なバイターの巣を一掃するのに最適
- U-235を30個も使うため、コバレックスの安定稼働が前提
余りがちなU-238は劣化ウラン弾に変えて防衛力を強化するのが定石です。終盤の大規模バイター対策には原子爆弾が非常に有効ですが、U-235の消費量が多いため計画的に製造しましょう。
10. Space Age:他の惑星でのウラン
Factorio: Space Age DLCでは、ウランの活用がさらに広がります。
各惑星でのウラン事情
- Nauvis(ナウビス):通常通りウラン鉱石が採掘可能。メインの原子力インフラはここで構築
- Vulcanus(ヴルカヌス):溶岩の惑星。ウラン鉱石の直接採掘はないが、資源リサイクルの仕組みで入手可能な場合がある
- Fulgora(フルゴラ):スクラップからの資源回収でウラン関連アイテムが得られることがある
- Gleba(グレバ):有機資源中心の惑星で、ウランの直接的な入手は限定的
- Aquilo(アクイロ):極寒の惑星で、原子力エネルギーの重要性が非常に高い。融合発電のレシピにU-235を使用
惑星間輸送のポイント
ウラン燃料セルやU-235は惑星間でロケットやプラットフォームを使って輸送できます。Nauvisで原子力インフラを整え、必要な惑星に燃料セルを供給する戦略が有効です。特にAquiloでは原子力が主要なエネルギー源となるため、安定した供給ラインの構築が重要です。
11. レイアウト例:効率的なウラン処理施設
基本レイアウト(小規模)
【硫酸製造】→パイプ→【掘削機群】→ベルト→【遠心分離機×10】
↓
┌─ U-235 → チェスト(コバレックスへ)
└─ U-238 → チェスト(燃料セル製造へ)
【コバレックス遠心分離機×1】
入力:U-238チェスト + U-235チェスト
出力:U-235余剰分 → 燃料セル組立機
U-238 → メインストックに戻す
【燃料セル組立機】
入力:U-235 + U-238 + 鉄板
出力:燃料セル → 原子炉へ
【再処理遠心分離機×1】
入力:使用済み燃料セル(原子炉から回収)
出力:U-238 → メインストック
配置のポイント
- 硫酸ラインと掘削機は近くに配置 — パイプの長距離輸送は流量低下の原因に
- U-235とU-238の分別は確実に — フィルターインサータを使う
- コバレックスには回路制御を設置 — U-235が溢れないよう、また3個を常にキープするよう制御
- 再処理ラインは原子炉の近くに — 使用済み燃料セルの輸送距離を短縮
- 各ステージ間にバッファチェストを設置 — 生産の波を吸収
12. よくあるミスと対策
ウラン処理でよくあるミスとその対策をまとめました。
ミス1:掘削機に硫酸を供給し忘れる
症状:掘削機を置いたのにウラン鉱石が採掘されない
対策:ウラン鉱石には必ず硫酸パイプを接続。掘削機の液体入力ポート(青い矢印)を確認しましょう。パイプが正しく接続されていても硫酸が流れていない場合は、化学プラントの稼働状況と硫黄・鉄板・水の供給を確認してください。
ミス2:U-235不足で燃料セルが作れない
症状:遠心分離機は動いているのにU-235が全然たまらない
対策:0.7%の確率なので、遠心分離機の台数を増やすのが最も効果的です。最低でも10台、できれば20台以上を初期段階で用意しましょう。そして、できるだけ早くコバレックス濃縮プロセスの研究を完了させてください。
ミス3:コバレックスの導入が遅い
症状:原子炉は建てたがU-235の供給が追いつかない
対策:原子炉の建設と同時、またはそれ以前にコバレックスの研究・セットアップを開始しましょう。コバレックスは最優先の研究対象です。
ミス4:コバレックスのU-235が全部出力されてしまう
症状:コバレックスが動いたり止まったりする
対策:出力インサータに回路条件「遠心分離機内のU-235 > 3」を設定し、常に3個を機内に保持するようにします。あるいは、出力チェストにフィルターをかけてU-235の数を制限する方法もあります。
ミス5:使用済み燃料セルを捨ててしまう
症状:使用済み燃料セルがチェストに溜まって放置
対策:必ず再処理ラインを構築してU-238を回収しましょう。資源の有効活用だけでなく、チェストの容量問題も解決します。
ミス6:遠心分離機にモジュールを入れ忘れる
症状:処理速度が遅い
対策:遠心分離機には生産速度モジュールや効率モジュールを入れましょう。特にコバレックス用の遠心分離機には速度モジュールを入れると、U-235の生産量が大幅に向上します。ビーコンとの組み合わせも効果的です。
まとめ
ウラン処理はFactorioの中でも最も複雑な生産チェーンの一つですが、正しく理解すれば非常に強力なエネルギー源と軍事力になります。ポイントを整理すると:
- 採掘には硫酸が必須 — パイプ接続を忘れずに
- U-235は0.7%の希少品 — 遠心分離機を多めに用意
- コバレックスは最優先 — U-235の安定供給の鍵
- 再処理を忘れない — 使用済み燃料セルからU-238を回収
- 核燃料で列車を強化 — 1.21GJの超高エネルギー
- 余ったU-238は弾薬に — 防衛力を大幅アップ
原子力エネルギーをマスターして、メガベースへの道を切り開きましょう!The factory must grow!